
社長の本音 NO.221
日本経済は不透明な状況が続いています。
アメリカとの関税交渉が決着して7月24日の東京株式市場の日経平均株価が過去最高値に迫る4万2000円台に乗る場面もありました。しかしながら足元の経済は物価高と賃金上昇が同時進行で所得は伸び悩んでおり4∼6月期のGDPにおける個人消費は前期比で横ばい状況です。
一方、和装業界ですが全国の産地の生産数が依然として落ち込んでいる中で適品不足の状態が続いています。
また、卸段階では今まで比較的、好調が続いていた振袖関連商品が頭打ち状態です。そして引き続きメーカー・卸・小売店とすべての業態で廃業が続いています。新型コロナは完全に終息しましたが、業界全体はコロナ禍の時以上に失速しているように感じています。
その様な状況の中で当社の74期も早4ヶ月経過しました。
7月の実績は昨年対比で売上87.9%・売上総利益119.4%・商品在庫98.3%・営業費97.2%です。売上に関しては当初からある程度の苦戦は予想していましたが、厳しい月となりました。逆に売上総利益に関しましては昨年実績を大きく上回り予算達成しました。7月、売上、売上総利益ともに昨年実績を上回ったのは商品的には呉服商品、地域的には関東でした。
4月から7月の通期の実績ですが昨年対比で売上90.7%・売上総利益99.8%・営業費104.2%です。
売上は浴衣、浴衣関連商品の大きな落ち込みで苦戦していますが、売上総利益は昨年実績を維持しています。8月は売上総利益で昨年を上回り、売上は少しでも昨年実績に近づけ本決算では増収増益を目指して進んで行きたいと思います。
最近のニュースでユースホステルが最盛期からの半世紀で件数は4分の1以下、宿泊者数は12分の1以下に減っているという記事が出ていました。最盛期だった1970年代には若者が1人で安く宿泊出来る施設はありませんでしたが、近年はインターネットカフェなど安く泊まれる施設が増えました。また相部屋であることや宿泊者が全員集合する「ミーティング」などのユースホステル文化が敬遠されているようですが、いずれにしても宿泊先の多様化が背景にあると思います。
和装業界も年代ごとのニーズを良く分析してエンドユーザーから支持される業界でありたいと思います。
引き続きご指導、ご協力よろしくお願い致します。